決して挑戦への歩みを止めなかった 学生生活。

 大きな挫折を味わいながらも、津田は決して挑戦への歩みを止めなかった。「とにかく目の前のことに全力になれば、自然と道は拓けてくる。そう信じ続けたことが、“今”の私を創り上げたんだと思います」。彼女の瞳は確信に満ちていた。

「私の舞台は世界。実力をつけたい」

 「世界で活躍する人材に成長しよう」。そう強く誓い、創価大学へ入学した。途上国に関するドキュメンタリー番組を見て以来、「途上国支援に関わりたい」という漠然とした思いを抱いていた津田は、国連などの国際機関やNGOの職員になることを夢見ていた。「夢を叶えるために、まずはとにかく実力をつけなければ」。そんな思いで、選抜プログラムのグローバル・シティズンシップ・プログラム(以下、GCP)に挑戦した。

優秀な同期。“できない自分”

 GCPでの学びの日々がスタート。高校生まではトップの成績を維持してきた津田であったが、優秀な仲間との差に愕然とした。まずネイティブの教師の言うことがわからない。1時間半の講義を受けた後も、津田のノートは真っ白なままだった。高校までの勉強とは異なり、深い思考力を必要とする大学の学びについていけない。今までの“できる自分”が崩れた瞬間であった。夏休みに帰省した際、これまで張っていた糸がプツンと切れた。「もう頑張れない」。何もしないまま、気づけば一日が終わる。夢に“授業についていけない自分”が現れ、眠れない夜もあった。
 しかし、夏休み明け、創価大学に一歩足を踏み入れると、入学時の思いが蘇り、はっとした。さらに、思いがけず教授から伝えられたのは、津田への期待の込もった一言だった。「GCPの中でも中核になってほしい」。この慈愛に満ちた言葉が、彼女の闘志を再び燃え上がらせた。「こんなところで歩みは止められない。完璧じゃなくていい。とにかくがむしゃらに、やるしかない」。津田はもう一度挑戦の道を歩み始めた。

初めて訪れた途上国。衝撃的な現状を目の当たりにし、 津田の想いは強まる。

 闘争心に燃えた津田は、授業に加え、毎日5時間を英語の勉強に費やした。眠りにつくころには、空が白み始める日々。そんな津田のがむしゃらな努力が、英語のスコアにも表れ出した1年次春休み。津田は途上国の現状を知るため、フィリピン研修に参加した。「本当にこんな世界があるんだ・・・」。ハエが飛び回る、劣悪な居住環境。人々の粗末な身なり。痩せ細った子どもたち。途上国を目の当たりにし、自分がいかに恵まれた環境で学べているのかを痛感した。「自分の力のなさを卑下している場合ではない。将来途上国の人のために何かしたい」。津田の途上国への思いは強まった。

「一方的な支援ではなく、 ビジネスを通じて途上国に貢献したい」 

DREAMGATE

 途上国の現状をさらに深く知りたいと思った津田は、タイへの長期留学を決めた。留学期間中は、自分が途上国にどう関わっていけるかを徹底的に模索した。とにかく現地に入り込みたいと思い、貧困地域でのボランティア活動に参加した。そこで津田が目にしたのは、物質的には恵まれていないものの、自分たち以上にたくましい人々の姿であった。日本人が忘れかけている、人と人との繋がりや生きる強さが、そこにはあった。「これまで『何かしてあげたい』といった上からの支援を考えていた自分を反省したんです。対等な立場で関わりたいと思いました」。一方的な支援ではなく、ビジネスを通じて貧困層の生活を豊かにしたい。実際に足を運ぶことで、途上国にどう関わりたいかが明確になった。
 さらに津田には、留学中に生まれたもう一つの思いがあった。日本製品への誇りである。リュック一つで周った東南アジアの国々。行く先々では、多くの日本製品が現地の人々の身近な生活を支えていた。日本人だと言うたびに、日本の製品の品質の良さを称賛された。世界の人々の日本メーカーへの信頼と期待の大きさが嬉しかった。「生活に密着した製品で、途上国の人々の当たり前の毎日を豊かにしたい」。

「自分の信じた道をとにかく進みたい」

 迎えた就職活動。「はじめは、なかなか結果が出ず、周りの内定報告にひたすら焦る日々でした」。それでも津田は、今までやってきたことすべてを信じ、とにかくがむしゃらに、途上国への思いを伝え続けた。そして、彼女のひたむきな思いが実を結び、アフリカをはじめとする途上国市場に進出している大手食品メーカーより内定をもらった。
 「正直、途上国への関わり方に明確な答えはありません。ですが、まずは自分の信じた道をとにかく進みたいです。内定先では、必ず途上国市場に関わりたいと思っています」。津田はこれからも闘志を胸に挑戦し続ける。

津田良恵の4年間

1.入学式

これまでとは全く違う学びの環境に戸惑いを感じながらも、「世界で活躍できる人材に成長しよう」との決意とともに、創大生活をスタートさせました。

2.英語の勉強

1・2年次は徹底的に英語力をつけようと努力しました。周りの友人にもたくさん刺激を受けながら、授業外で毎日5時間以上の英語学習に挑戦しました。

 
    

3. 国際学生会議

初めてのAway体験として国際学生会議に参加しました。1週間泊まり込みで、児童労働に関して多国籍の学生と議論を重ねました。生の英語に触れ、英語のモチベーションにつながりました。

4. GLC(グローバルリーダーカレッジ)1

講座を通して、スキルの習得だけでなく、グローバルリーダーとしてのマインドを身につけることができました。また、志の高い仲間に出会えたことが大きな財産です。

1GLC(グローバルリーダーカレッジ)は、「Global」「Leader」の二つをキーワードに、社会を牽引する人財を育成するためのキャリアセンター主催の課外講座。

5. 英語プレゼンコンテスト

外部の英語プレゼンテーションコンテストに出場し、英語で日本の農産物の魅力を発信しました。プレゼンテーション力を磨くことができました。

6.交換留学(タイ)

3年後期からタイのタマサート大学に交換留学しました。現地では専門である経済学を専攻し、タイ語の習得にも挑戦をしました。異国での生活を楽しみながら、様々なことに貪欲に挑戦し抜いた1年間でした。

7. バックパック

友人と2人で東南アジア5カ国を回りました。様々な文化に触れ、どんなことでも受け入れられる自分になりました。

8.アルバイト

留学から帰国後、「日本のおもてなしの心」をもっと学びたいと思い、割烹料理屋でアルバイトを始めました。接客を通して、社会に出てからも役立つ礼儀作法を学びました。

9.ビジネスコンテスト

食品ロス削減に向けたプロジェクトを立ち上げ、インナー大会で発表しました。プランの独自性と実現可能性が高く評価され、135チーム中1位を獲得しました。社会の課題を解決することの難しさと楽しさを実感しました。

10.CSS(キャリアサポートスタッフ)2

大学への恩返しのため、卒業前最後の大学建設として、後輩のキャリアサポートに尽力しました。常に相手の可能性を最大限に引き出せるよう心がけました。

2CSS(キャリアサポートスタッフ)は進路が決まった4年生のグループで、主に1、2年生のキャリアサポートを行う。

11.内定

大手食品メーカーより内定をいただきました。

12.卒業

創大生としての誇りを胸に、どんな場所でも「いなくてはならない人」になれるよう邁進していきます。一生涯母校に恩返ししていく決意です。